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2023.05.25
PAGESPEED INSIGHT

Webパフォーマンスチューニングとは

ユーザーがWebサイトを閲覧する際、表示速度は非常に重要な要素です。
待ち時間が長いページはユーザーの不満を引き起こし、他のサイトに移動してしまう可能性が高まるため、WebパフォーマンスチューニングによってWebサイトの表示速度を改善することはSEO対策としても大変有効な手法です。
本記事では、表示速度の測定方法や表示速度が遅くなる原因と改善方法、さらにサーバーの特性と使い方について詳しく説明します。

Webパフォーマンスチューニング

Webパフォーマンスチューニングは、Webサイトやアプリケーションのパフォーマンスを最適化するための手法です。
表示速度の最適化やレスポンス時間の短縮、ページサイズの最適化など、さまざまな要素を調整して効果的なパフォーマンス向上を図ります。

Webパフォーマンスチューニングが重要な理由

ユーザーエクスペリエンスの向上

2017年と2018年にGoogleが行った調査によると、表示までに3秒かかるとサイト離脱率は1秒未満の場合に比べて32%上昇し、5秒の場合は90%、6秒の場合は106%、10秒の場合は123%上昇することが報告されています。
Webサイトの読み込み速度が遅いと、ユーザーはより離脱しやすくなります。その結果、潜在的な顧客や売り上げを失う可能性があり、Webパフォーマンスチューニングを行うことで、Webサイトの読み込み速度を改善し、ユーザーの満足度を上げ、Webサイトからの離脱を防ぐことができます。

SEO対策

表示速度は検索エンジンのランキングアルゴリズムにおいて重要な要素の1つです。
Googleはユーザーの利便性を重視しており、高速なページの表示を高く評価します。
Webサイトの読み込み速度が遅く、ユーザーの満足度が低いと判断されると、ランキングが低下する可能性があり、逆に応答時間の速いWebサイトは高く評価され、上位にランキングされる可能性が高まります。
Webパフォーマンスチューニングは、検索エンジンによるWebサイトの評価を向上させるための効果的なSEO対策と言えます。

コンバージョン率の向上

ユーザーが特定の行動(購入、登録、問い合わせなど)をとることをコンバージョンと呼びます。表示速度の改善により、ユーザーはスムーズに行動を起こすことができるようになります。
Webサイトの読みこみが遅いと、ユーザーが目的に辿りつく前にWebサイトを離れてしまう可能性が高まります。例えば、購入手続きに時間がかかる場合、ユーザーは購入を完了する前に諦めてしまうかもしれません。同様に、フォームの送信が遅かったり、エラーが発生したりすると、ユーザーは送信を諦めてしまいます。
Webパフォーマンスチューニングは、ユーザーがスムーズに製品やサービスを見つけ、目的を達成しやすくするための施策であり、Webサイトの表示速度の向上は、コンバージョン率の向上につながります。

表示速度の測定方法

Webチューニングを行う前に、Webサイトの表示速度を計測し、問題のある箇所を特定する必要があります。
ここでは、Googleが提供する「PageSpeed Insights」を使った表示速度の計測方法を紹介します。このツールを使用することでWebページの読み込み速度を評価し、改善が必要な箇所を確認することができます。

PageSpeed InsightsのWebページのURL入力画面

「PageSpeed Insights」にアクセスし、計測したいWebページのURLを入力します。
「分析」ボタンをクリックすると、ページ速度の計測が始まります。

PageSpeed Insightsのパフォーマンス計測結果画面

「パフォーマンス」は、Webページの読み込み速度や最適化の問題、リソースの使用状況などを総合的に評価したものです。ここが赤い場合は早急に対策する必要があります。

PageSpeed Insightsの改善できる項目画面

ページをスクロールしていくと「改善できる項目」を確認できます。
項目の右側にある「^」をクリックすると、詳細を確認することができ、表示速度を改善するヒントになります。

表示速度が遅い原因と改善方法

WebサイトやWebアプリケーションの表示速度が遅い場合、ユーザーエクスペリエンスやビジネスの成功に悪影響を及ぼすため、原因を特定して適切な改善策を実施することで、パフォーマンスを向上させることが重要です。

画像が原因?

ファイルサイズの大きい画像や高解像度の画像は、ダウンロードに時間がかかるため、ページの読み込み速度が低下します。
ページの読み込み速度を向上させるためには、画像を効果的に圧縮し、ファイルサイズを小さくする必要があります。
圧縮方法には可逆圧縮と不可逆圧縮の2種類があります。
不可逆圧縮の代表的な不可逆圧縮のフォーマットはJPEGです。不可逆圧縮は画像から不要な情報を取り除いてファイルサイズを小さくする手法で、圧縮に伴いノイズが増えることがあります。
一方、可逆圧縮の代表的な可逆圧縮のフォーマットはPNGやGIFです。
可逆圧縮は、元の画像の品質を損なうことなく、ファイルサイズを小さくすることができます。可逆圧縮は、元の画像に近い状態で保存されますが、不可逆圧縮よりファイルサイズが大きくなる傾向があります。
最近では、WebPという次世代の画像フォーマットが注目を集めています。WebPは高品質な画像を維持しながらも、従来の画像フォーマットより高い圧縮率を実現しているのが特徴です。この新しいフォーマットは、GoogleがWeb用に開発した画像圧縮技術を使用しています。可逆圧縮と不可逆圧縮を選択することができ、効果的にファイルサイズを小さくします。
WebPについて詳しくは「画像が原因?次世代フォーマット『WebP』とは」参照。

Webフォントが原因?

複数の異なるWebフォントを読み込むと、ダウンロードに時間がかかり、Webページの読み込み速度が低下します。
Webフォントの最適化にはいくつかの方法があります。
最も効果的な方法は、使用するWebフォントの数を最小限に抑えることです。
Webサイト全体を見直すことで重要なフォントだけに絞り込み、ボールドやイタリックなどのスタイルは必要最低限に抑えることで、ダウンロード時間を短縮します。また、軽量なフォントに置き換えることも効果的です。
Webフォントの読み込みを遅延させる方法を使えば、Webページの読み込みを優先させることができるため効果的です。
その他にも、フォントの圧縮やキャッシュの活用など、Webフォントの最適化によって表示速度を改善することができます。これらの手法を組み合わせることで、よりスムーズにWebページを読み込むことができます。
Webフォントについて、詳しくは「Webフォントが原因?デザインから考える適切な利用方法」参照。

使わないプログラムは削除しよう

Webサイトやアプリケーションのパフォーマンスを最適化するためには、不要なプログラムを削除することが重要です。
不要なコードを削除し、ファイルサイズを最適化することで、Webサイトの表示速度を改善することができます。コードは実際に使用されていない場合でも無駄な処理を行うことがあり、表示速度が低下につながります。定期的にコードを見直し、使われていない関数やライブラリを削除することで、コードを軽量化し、処理を最適化することができます。
過剰なアニメーションもパフォーマンスに悪影響を及ぼす要因となります。アニメーションを多用すると、ページの読み込み時間が遅くなり、動きが多すぎるとユーザーの注意が散漫になる可能性があります。適切な箇所で必要最低限のアニメーションを使用することで、ページの見やすさを保ちつつ、表示速度を改善することができます。
外部コンテンツやリクエストの最適化も効果的です。不要なスクリプトや広告、ウィジェット、重複したAPIリクエストなどを削除し、必要な要素にはキャッシュや圧縮を行うことで読み込み時間を短縮できます。
また、使用していないプラグインやモジュールを削除したり、軽量な代替品に置き換えることでパフォーマンスを向上させることができます。

レンタルサーバーの特性と使い方

レンタルサーバーは、Webサイトのパフォーマンスに多大な影響を与えます。アクセス数や機能、ユーザーの特性などを考慮して、最適なサーバー環境を選択することで、サービス全体の向上を試みることができます。
ユーザーが集中する時間帯こそが最大のビジネスチャンスであるにも関わらず、その時間帯ではレスポンスが悪くてページが表示されないなどといった機会損失を防ぐためにも、慎重なサーバー選びが求められます。
詳しくは「サーバーは大丈夫?Webサイトに合ったサーバー選択方法」参照。

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