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Webサイトを公開するためには欠かすことのできないレンタルサーバーですが、その選定において制作会社や開発会社に丸投げしていませんか?
レンタルサーバーの選定には、ネットワークやセキュリティ、ハードウェアと言った技術的な知識が必要になるため、すべて任せたいという気持ちはわかりますが、自社のサービスの価値に見合ったものを選択しないと、ページが開きにくい、サービスが利用できないといったトラブルや、個人情報の流出など重大な事故が発生する場合があります。
そのようなトラブルを避けるためにも、レンタルサーバーの種類や仕組みを知って、他社に丸投げすることなく、正しい判断を自社で行うことをおすすめします。
本記事では、レンタルサーバーを選択するために参考になる基本的な知識について解説します。
レンタルサーバーの種類
レンタルサーバーと呼ばれるものには、金額、サービス形態が異なるいくつかの種類があります。ここでは、現在レンタルできる一般的なサーバーの種類について紹介します。
共有ホスティング(Shared Hosting)サーバー
複数のユーザーが1台の筐体を内でリソースを共有するレンタルサーバーです。安価で使いやすいため、小規模なWebサイトやブログなどに適しています。同じ筐体を数十~数百サイトが同居し、同居する数が多ければ多いほど価格が安くなる傾向にあります。同居しているサービスの負荷によって表示が遅くなるなど、様々な問題も共有することになります。
バーチャルプライベートサーバー(Virtual Private Server, VPS)
物理的なサーバーを仮想的に分割し、各ユーザーが独自のリソースを利用するレンタルサーバーです。他のユーザーの影響を受けにくく、中程度のトラフィックや複数のWebサイトを運営するのに適しています。ただし、筐体自体は共有することになるため、ハードウェアにまで及ぶトラブルは共有することになります。
専用サーバー(Dedicated Server)
ユーザーが物理的なサーバーを独占的に利用するレンタルサーバーです。スペックをカスタマイズできるため、高いパフォーマンスやセキュリティが求められるWebサイトやサービスに有効です。自社で管理する形態の場合は、専任の技術担当者を用意する必要があります。
クラウドサーバー(Cloud Server)
クラウドインフラストラクチャ上で仮想的なサーバーを利用するレンタルサーバーです。柔軟性があり、必要なときにリソースをスケーリングできるため、需要が変動するニュースサイトやチケット販売サービスなどに適しています。利用には専門知識が必要になるため、各社が用意するeラーニングを受講して理解する必要があります。また、費用が割高になるため、綿密な利用計画の立案をお奨めします。
マネージドサーバー(Managed Server)
サーバーのセットアップや管理をホスティングプロバイダーが行うサポートサービスです。自社の技術的な知識や管理の手間を軽減できますが、専門技術者をリースすることになるため、費用は割高になります。
以上が主なレンタルサーバーと呼ばれるサービスですが、それぞれに異なる特徴や価格帯があります。選択する際には、自身のニーズや予算、技術的な要件を考慮し、最適なオプションを選ぶことが重要です。
レンタルサーバーの選び方
毎月費用が発生するレンタルサーバーですが、選ぶ際には価格以上にリスクを考慮することが重要です。失う信用による損失やサービスから得られる利益を考慮し、最適なサーバーを選ぶことが大切です。
プランと価格
予算内で必要なリソースや機能を提供しているか、サーバープランの料金体系を確認しましょう。料金プランは月額、年額などのさまざまな形式で提供されていて、年額の場合割引が適用されることがあります。初期費用や提供サービス、補償内容など会社によって様々ですので、金額だけでなくスペックやオプションサービスまでしっかりと確認しましょう。
パフォーマンスと信頼性
サーバーのパフォーマンス(処理速度、応答時間)や信頼性(アップタイム保証)は、安定したサービスを提供するためには大切な要素です。サービス上、高速で安定した接続が必要な場合は、それに対応できるレンタルサーバーを選びましょう。
ストレージと帯域幅
Webサイトやサービスに必要なストレージ容量や、同時アクセスに対しどれだけ賄えるか帯域幅を確認し、実際にプロバイダーがそれらを提供できるか確認しましょう。トラフィックが多いサービスやコンテンツを扱う場合、大容量のストレージと高い帯域幅が必須です。
サポート
サーバープロバイダーには、問題が発生した場合に、迅速かつ効果的に対応してくれるサポート体制が求められます。24時間対応の技術サポートやチャット、メール、電話などの連絡手段が提供されているかを確認しましょう。
セキュリティ
サーバープロバイダーがセキュリティ対策をどの程度提供しているかを確認しましょう。SSL証明書の提供やファイアウォールの設定など、セキュリティに関連する機能が充実していることはもちろん、ISOなど第三者機関の認証を得ているかも重要な選択の要素です。
スケーラビリティ
サービスの将来的な成長を考慮して、サーバープロバイダーがスケーラブルなオプションを提供しているか確認しましょう。Webサイトやサービスの需要が増えた場合に、移設などの大掛かりな作業負担を求められることは企業にとって大きな支出です。利用中のレンタルサーバーに簡単にリソースを追加できるかどうかを確認しましょう。
ユーザーレビューと評判
レンタルサーバープロバイダーのユーザーレビューや評判を調査しましょう。インターネット上のレビューサイトやフォーラム、ソーシャルメディアなどで他のユーザーの意見を確認します。レンタルサーバー会社から広告収入を得ている比較サイトなどでは、情報が隔たる場合があるため注意が必要です。実際の利用者が記述している体験や意見を見て検討しましょう。
拡張性と柔軟性
将来的な成長や変化に備えて、レンタルサーバープロバイダーが提供する拡張性や柔軟性を確認しましょう。必要な場合にサーバープランをアップグレードできるか、追加のリソースや機能を利用できるかがポイントです。
バックアップと復旧
サーバープロバイダーが提供するバックアップと復旧の機能を確認しましょう。重要なデータやファイルの保護に役立つ定期的なバックアップと、データの復旧手段が提示されているか、基本サービスに含まれているかを確認しましょう。
プロバイダーの信頼性と歴史
ンタルサーバープロバイダーの信頼性と歴史を調査しましょう。長期間にわたって安定してサービスを提供しているか、信頼できる実績があるか、過去に重大なトラブルを起こしていないかを確認します。その会社の社風や社員への教育システムなどを知ることができれば、思わぬトラブルを未然に回避することができます。
レンタルサーバーを乗り換える際の注意点
自社のWebサイトを信頼できるサービスプロバイダーのレンタルサーバーに乗り換えたいと考えた時には、以下の点に注意しましょう。
データのバックアップ
乗り換え前に、現在のサーバー上のデータをバックアップしておきましょう。これにより、データの損失を防ぎ、破損した場合は迅速に復元することができます。
移行手続きと期間
レンタルサーバーの乗り換えにはドメインなどの移行手続きが必要です。新しいサーバープロバイダーが移行サポートを提供しているか、または自分で移行作業を行う必要があるかを確認しましょう。また、移行にかかる期間も考慮し、Webサイトやサービスの運用に影響を与えないよう計画しましょう。
DNSの変更
サーバーを乗り換える場合、ドメインのDNS(Domain Name System)レコードを新しいサーバーに向ける必要があります。DNSの変更手続きを適切に行い、正常に適用されることを確認しましょう。
テストと確認
新しいサーバーに移行した後は、Webサイトやサービスが正常に機能しているかをテストし確認しましょう。動作に問題がないか、すべての機能が正常に動作しているかを確認することが重要です。
ユーザーサポート
新しいサーバープロバイダーのサポート体制を確認しましょう。移行後に問題や質問が生じた場合に、迅速に対応してくれるかどうかを確認することが重要です。
料金と契約条件
新しいサーバープロバイダーの料金体系や契約条件を確認し、現在の契約と比較して適切なプランを選びましょう。また、既存の契約の解約手続きや期間を適切に行いましょう。
これらの注意点を考慮しながら、レンタルサーバーの乗り換えを計画しましょう。事前の準備と計画は、スムーズな移行と運用に役立ちます。
まとめ
一概にレンタルサーバーと言っても費用や性能は様々で、特に人的なサポートの内容はサーバープロバイダーごとに大きく異なります。レンタルサーバーは継続して利用するため、費用だけに注目してしまいがちですが、トラブルが生じる確率や生じた際のコストを考えて検討することが重要です。自社の体制や、何を重視するかについてもサーバープロバイダーを選択する際の判断要素になるため、まずは専門家を交えてよく検討されることをおすすめします。
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