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WordPressでWebサイトを運用していると、この機能が欲しい、この対応が必要といった場面が少しずつ増えていきます。そんなときに手軽に使えるのがプラグインです。プラグインを使えば、専門的な知識がなくても機能を追加できるため、多くのWebサイトで活用されています。
プラグインはとても便利な仕組みですが、その手軽さから、便利そうなものをとりあえず追加していくうちに数が増えてしまうこともあります。気づけば管理しきれないほどプラグインが入っていたというのはよくある話です。
プラグインが増えすぎると、それぞれの管理が行き届かなくなってしまい、サイトの表示速度低下や不具合、セキュリティリスクなど、さまざまなトラブルにつながることがあります。
本記事では、プラグインの役割やメリットやデメリット、導入時に意識したいポイントを分かりやすく解説します。
プラグインとは
WordPressは、もともと個人が日記や情報を発信するためのブログツールとして誕生しました。そのため、初期の機能は記事を書いて公開する、コメントを受け取るといったシンプルな機能のみでした。
その後、利用者が増えるにつれ、お問い合わせフォームが欲しい、Webサイトとして使いたいといった、ブログの枠を超えた使い方が求められるようになりました。
こうした機能を最初からWordPress本体に組み込んでしまうと、システムは複雑になり、動作も重くなります。そこで、生まれたのが、必要な機能を後から追加できる仕組みであるプラグインです。
プラグインを使えば、お問い合わせフォームの作成をはじめ、SEO対策、画像の自動圧縮、セキュリティ強化、会員登録機能、ECサイト機能など、WordPress本体にはついていない機能をサイトの目的にあわせて柔軟に追加することができます。
プラグイン導入のメリット
プラグインのメリットは、専門的な知識がなくても、必要な機能を手軽に追加できる点にあります。時間や手間をかけずにサイトを拡張できるため、個人サイトから企業サイトまで、幅広く活用されています。
ここでは、プラグインを導入することでどのようなメリットがあるのか解説していきます。
簡単に機能を追加できる
お問い合わせフォームや予約機能、SNS連携といった便利な機能は、通常であればプログラミングなどの専門的な知識が必要になります。
プラグインを使えば、管理画面の操作だけで簡単にこれらの機能が追加できるため、外注や開発コストを抑えつつ、機能拡張することができます。
必要な機能だけを導入できる
最初から全部入りの多機能なシステムを使うのではなく、必要な機能だけを選んで導入できるため、管理画面や操作をシンプルに保つことができます。
機能が増えすぎると、どこを操作すればいいかわからない、設定項目が多くミスが起きやすいといった問題が起こりがちですが、プラグインを使えば不要な機能がないのでこうしたリスクを抑えられます。
作業の自動化
これまで手作業で行っていたバックアップや画像の最適化、迷惑コメントの管理などを自動化できます。
作業を自動化することで、そこに使っていた時間を他のことに回すことができるようになります。また、自動化することで、作業の抜けや人為的なミスを防ぐことができます。
柔軟なカスタマイズが可能
Webサイトは、最初に作った形のまま運営され続けることはほとんどありません。アクセス数の増加、事業内容の変化、新サービスの追加など、状況は常に変化していきます。
プラグインを使えば、こうした変化に応じて機能を後から追加・入れ替え・削除できるため、既存のサイト構造を大きく作り直すことなく、段階的にサイトを成長させることができます。
さらに、流行のデザインや機能の反映、新しいSNSへの対応なども、本体のアップデートを待たずにプラグインで対応できるケースが多く、変化への対応スピードが速い点も大きな魅力です。
プラグインをたくさん入れるとどうなる?
便利だからといってプラグインの数が増えすぎると、安定したサイト運営が難しくなります。
ここではプラグインを入れすぎると何が起こるのか、影響ごとに項目を分けて説明します。
サイト表示が遅くなる
多くのプラグインは、ページを開くたびにJavaScriptやCSS、PHPファイルを読み込み、このページで処理が必要かどうかを確認します。この確認処理は、そのページで使わない機能でも毎回行われ、必要に応じてデータベースや外部サービスへアクセスする処理が発生します。
プラグインの数が増えるほど、こうした読み込みや判定処理が増え、サーバーの処理量が増加します。
特に、動的な処理を行うプラグインは、サーバーへの負荷が高くなるため、表示速度が低下します。
プラグイン同士の競合
複数のプラグインが同じ機能やリソース、コード領域を操作しようとするために競合が起こります。たとえば、似たような機能を持つ2つのプラグインが、同時にページのタイトルを書き換えようとして衝突すると、想定したものと違う、どちらの書き換えも反映されない、エラーが表示されるなど予期せぬ不具合が起きることがあります。
プラグインが多いと、どこが競合しているのか判別するのが難しく、修復に時間がかかることになります。
管理が難しくなる
プラグインの数が増えるほど、それぞれの役割・設定・依存関係を把握するのが難しくなります。
プラグインが増えてくると、何のために入っているのか分からなくなったり、似た機能を持つプラグインが重複したりすると、不要なものに気づきにくくなります。どこかで不具合が起きると、1つずつ確認しなければならないため、原因特定に時間がかかるようになります。
このようにプラグインの数が増えるほど管理コストが増え、サイト運営の中心がコンテンツ作成から保守や点検になってしまい、本来やりたかったことに時間を割けなくなるという問題が起きます。
また、複数人で運営している場合や、運営者が変わった場合に、引き継ぎが難しいサイトになりやすいという問題もあります。
アップデート時のトラブル
プラグインはそれぞれ異なる開発者が、異なるタイミングで更新しているため、数が多いほど互換性の問題が起こりやすくなります。
WordPress本体やPHPのバージョンアップに対して、対応が遅れているプラグインが1つでもあると、画面が真っ白になる、管理画面に入れなくなる、特定の機能が動かなくなるといったトラブルが発生することがあります。
プラグインの数が増えるほど、対応できていないものが含まれる可能性も高くなり、アップデート時のトラブルや脆弱性の温床となります。
セキュリティリスクの増加
プラグインはそれぞれが独立したプログラムであり、実装ミスや設計上の問題によって、脆弱性を含んでいる可能性があります。WordPressにプラグインを追加するということは、外部からアクセス可能な攻撃の入り口が増えるということになります。
すべてのプラグインが継続的にメンテナンスされているとは限りません。更新されずに脆弱性が残ったプラグインは、攻撃者にとって不正アクセスやサイト改ざんの入口となり、情報漏えいやマルウェア感染といった被害につながる可能性があります。特に、プラグインのアップデートを怠っていると標的にされやすくなります。
プラグインが停止すると機能喪失のリスクが高まる
プラグインに依存している機能は、当然そのプラグインを停止・削除すると使えなくなります。
プラグインの更新は開発者次第というところがあるので、開発が止まると、サイトの主要機能であったとしても使えなくなることもあります。WordPressのバージョンに対応しなくなった場合、機能を残そうとしてWordPressの更新をやめてしまったというサイトも数多くあります。プラグインに頼らなくてもよいものは最初から切り分けておくことが大切です。
プラグインを安全に利用するために
プラグインによるトラブルを防ぐためには、導入前の判断と導入後の管理・メンテナンスの両方が重要です。ここでは、プラグインを扱う際に意識しておきたいポイントを紹介します。
導入前の判断基準
プラグインは便利ですが、使い方を誤るとリスクもあります。導入前には、目的や必要性を明確にし、信頼できるプラグインかを確認することが大切です。
導入目的と必要性を明確にする
プラグインを使って何を解決したいのかをはっきりさせることが重要です。どんな課題があって、そのプラグインで何ができるようになるのかを説明できない場合は、再検討するのがおすすめです。
使いたい機能がWordPress本体やテーマで代替できる場合もあります。プラグインは足りない部分を補うためのものと考え、他で対応できないか一度確認しましょう。
機能が過剰でないか確認する
本来必要な機能だけでなく余計な機能まで付いている、同じような機能が別のプラグインにも入っている場合は機能が過剰かもしれません。
過剰な機能は、設定が複雑になる、処理が重くなる、意図しない箇所に影響を受けるといった問題が起きやすくなるため、できる限り目的にあったシンプルな機能の物を選ぶことが大切です。
信頼できるプラグインか確認する
更新状況、使っているWordPressに対応しているか、評価や利用者数を確認します。
更新状況:
定期的に更新されているか、WordPress本体のバージョンに対応しているかを確認します。
利用者数:
利用者数が多いということは、それだけ多くの環境・条件で実際に使われてきた実績があるということです。利用者数が多いプラグインは、不具合が起きればすぐに報告されやすく、致命的な問題は早い段階で修正されやすいといえます。
評価の安定性:
評価を見る際は内容もそうですが、長期間にわたって評価が大きく変わっていないかという点にも注目してみてください。
プラグインの数を意識する
本当に必要なプラグインだけを導入することで、管理や更新の負担、競合やセキュリティリスクを抑えることができます。
目安としては、10〜15個程度に抑えるのが一般的です。ただし、これはあくまで目安であり、大事なのは管理できるかどうかです。管理が十分にできる場合は、それ以上でも問題ありませんが、数が増えるほど更新やトラブル対応の負担、競合やセキュリティリスクは高くなることを理解しておいてください。
判断に迷ったら無理に決めない
企業サイトの場合、無理な判断が大きなトラブルにつながることもあります。少しでも不安がある場合は、制作会社や専門家に相談することをおすすめします。プラグインのリスクを知らないまま導入することは、大変危険です。
入れた後の作業
プラグインは入れて終わりではありません。管理やメンテナンスを適切に行うことでトラブルを未然に防ぐことができます。導入作業をする前にはバックアップを行うと、何かあった時も元に戻せるため安心です。
更新をこまめに行う
アップデートがある場合は都度更新し、更新後には、表示崩れがないか、正常に動作しているかのチェックも行いましょう。
また、プラグインはWordPress本体やテーマとの組み合わせで動作しているため、本体やテーマも最新版にしておくことが、競合や不具合の予防につながります。
更新を忘れそうな場合は自動更新がおすすめです。
定期的に整理・削除する
サイト運営を続けると、以前は必要だったプラグインが、不要になることがあります。定期的に現在使われているか確認し、使わないプラグインは削除しましょう。
無効化は一時的に機能を止めるものとし、使わないものは削除するのが基本です。必要になった場合は再度インストールすれば問題ありません。
プラグインの数を減らすことで、セキュリティ面やサーバー容量の面でも安全性が向上します。
まとめ
WordPressのプラグインは、専門的な知識がなくてもサイトに便利な機能を追加できる強力なツールです。お問い合わせフォームや予約機能、SNS連携など、本来であればプログラミングが必要な機能も、管理画面の操作だけで導入できます。さらに、必要な機能だけを選んで導入できるため、サイトをシンプルに保ちながら、自動化や利便性向上を図ることも可能です。
一方で、プラグインを入れすぎると、表示速度の低下や競合、管理の複雑化、セキュリティリスクなど、さまざまなトラブルにつながります。重要なのは、必要なものだけを選び、管理できる範囲で運用することです。
プラグインを安全に使うためには、導入前に本当に必要か、他の方法で代替できないか、信頼できるプラグインかを確認することが大切です。導入後は、更新状況の確認や動作チェック、不要なプラグインの整理を継続的に行うことで、トラブルを防ぐことができます。
判断に迷ったときは、専門家に相談しながら、少しずつ整理していくことが、安定したサイト運用につながります。プラグインがたくさん入っているけど大丈夫?プラグインが必要かわからない、更新や管理が面倒という場合はぜひマネージサイトにご相談ください。

