Resource Centerリソースセンター

2023.12.07
Web担当者になったら知っておきたい運用の基本 ビギナーガイド

表示が遅いとSEOに影響が!?直ぐできる表示速度の調べ方

Webサイトの表示速度は、その成功に大きく影響します。
SEOの観点からも、ユーザー体験の観点からも、速度は重要な要素です。
本記事では、表示速度の重要性を理解し、簡単に調べる方法をご紹介します。

表示速度とは

Webサイトの表示速度とは、ユーザーがページにアクセスした瞬間から、ブラウザ上でそのページが完全に読み込まれるまでの時間を意味します。この速度は、サイト上の画像、テキスト、スクリプトなどの各要素がどれだけ迅速にロードされるかに依存しています。
表示速度が速いほどユーザーはWebサイトを快適に閲覧でき、情報を迅速に取得できるため、サイトの滞在時間やコンバージョン率が向上します。これは特に、Eコマースサイトにおいて重要で、商品ページの読み込み速度が直接的に売上に影響を及ぼします。
一方で、表示速度が遅いサイトは、ユーザーの不満を引き起こし、サイト離脱率の増加や競合他社への移行リスクを高める可能性があります。研究によれば、表示速度がわずか1秒遅れるだけで、コンバージョン率は最大20%まで低下することが示されています。このことから、ユーザーのオンライン体験を最適化するために、表示速度の改善は不可欠な要素と言えます。
さらに、表示速度はSEOにも大きな影響を与えます。Googleをはじめとする検索エンジンは、スムーズなユーザー体験を重視し、表示速度が速いページを検索結果の上位に表示する傾向があります。したがって、表示速度の改善は、サイトの検索エンジンランキングの改善という点でも非常に重要です。

表示速度とSEOの関係

SEO戦略において表示速度の改善は重要な要素となります。
Googleはユーザー体験の質を高く評価しており、特にWebサイトの表示速度をランキング決定する際の要素として重視しています。
表示速度の速いページは検索結果で高い位置にランク付けされる傾向にあり、これによってより多くの訪問者を獲得するチャンスが増えます。逆に、表示速度が遅いページはランキングが下がり、潜在的な訪問者を失うリスクが高まります。
2017年にGoogleが公開したデータによると、表示速度の遅延が訪問者の離脱率に与える影響は顕著です。
例えば、表示速度が1秒から3秒に増加すると、離脱率は32%に上昇し、5秒遅れると90%に、6秒で106%に、10秒で123%に跳ね上がるというデータがあります。
これらの数字から、表示速度が遅くなるほど離脱率が急激に上昇することがわかります。このことから、最適な表示速度は1秒以内、遅くとも2秒以内に収めることが推奨されています。
表示速度を改善することで、ユーザーの体験を向上させるだけでなく、検索エンジンランキングでの競争力を強化することができます。

直ぐに出来る表示速度の調べ方

Webサイトの表示速度を知ることは、SEOとコンバージョン率の最適化に欠かせません。
PageSpeed Insightsなどのツールを使用することで、表示速度を客観的に測定できます。
ここで測定されたスコアが低い場合は、表示速度を改善する必要があります。

PageSpeed Insights

ここでは、Googleが提供する「PageSpeed Insights」を使った表示速度の計測方法を紹介します。

PageSpeed InsightsのURL入力画面

「PageSpeed Insights」にアクセスし、計測したいWebページのURLを入力します。
「分析」ボタンをクリックすると、ページ速度の計測が始まります。

PageSpeed Insightsのパフォーマンス結果画面

モバイルとデスクトップの両方でサイトのパフォーマンスを評価し、スコアを提供します。
スコアは0から100までの範囲で、高いスコアは良好なパフォーマンスを意味します。具体的には、スコアが90以上であればサイトは速いと評価され、50から89は標準的、0から49は遅いとされ改善が必要です。
理想的には、スコア90以上を目指して表示速度を改善することが望ましいです。

PageSpeed Insightsの改善項目画面

「改善できる項目」では、表示速度の遅延原因とその改善策が提供されます。
サイトの速度が遅くなっている原因と、それを改善した場合に表示速度をどれくらい速くできるかの目安を確認することができます。

表示速度の改善方法

Webサイトの表示速度を改善することは、ユーザー体験の向上とSEOの強化に不可欠です。
表示速度を改善するためには様々な手法があります。
これらの改善策を適切に実装することで、Webサイトのパフォーマンスを向上させることができます。

画像の最適化

Webサイトの表示速度を遅くする主な要因の一つが、最適化されていない画像です。画像を圧縮し、適切なフォーマットを選択することで、画像データのサイズを減らし、ページの読み込み速度を改善します。必要に応じて、画像の遅延読み込みを使用することも効果的です。

コードの最適化

表示速度は、HTML、CSS、JavaScriptなどのプログラムファイルの大きさや最適化の度合いによっても左右されます。これらのファイルが大きいほど、また最適化されていないほど、Webページのロード時間は長くなり、その結果ユーザー体験が損なわれる可能性があります。Web開発においては、これらのファイルを効率的に管理し、表示速度を改善することが求められます。

不要なプラグインの削除

WordPressサイトにおいて、使用されていないプラグインや高性能すぎるプラグインは不要なリソースを消費し、サイトの速度を遅くする可能性があります。使用していないプラグインを削除し、必要な機能のみを提供するプラグインを選択することで、Webサイトのパフォーマンスを向上させます。

キャッシュの利用

ブラウザキャッシュを利用すると、ユーザーが一度訪れたページのデータがユーザーのローカルシステムに保存されます。キャッシュ設定を適切に行うことで、サーバーへのリクエストが減少し、同じページへの再訪問時の読み込み時間が短縮されます。

AMPの設定

AMP(Accelerated Mobile Pages)は、モバイルデバイス、特にスマートフォンでWebページを迅速に読み込むための技術です。この技術を採用することで、Webサイトの表示速度が速くなり、スマートフォンユーザーのブラウジング体験が向上します。
サーバーの性能
サーバーの性能はWebサイトの表示速度に大きく影響を及ぼします。性能が低いサーバーはデータ送信能力が限られており、結果として表示速度が遅くなる傾向にあります。高性能なサーバーを選択することで、サイトの応答速度と転送速度を向上させることができます。

まとめ

この記事では、Webサイトを運営する上で重要な要素である表示速度について解説しました。
GoogleはWebサイトの表示速度を検索ランキングの重要な要因として明言しています。
SEO対策としての表示速度を改善することは、Webサイト運営において重要な役割を果たします。
また、表示速度が遅いことはユーザー体験の低下や、サイト離脱の原因となるため、迅速な対応が求められます。
表示速度の改善は、一度きりの作業ではありません。
技術的な進歩、コンテンツの更新、サーバーの変化など、多くの要因がサイトのパフォーマンスに影響を及ぼすため、定期的な監視とメンテナンスは不可欠です。
Google PageSpeed Insightsなどのツールを用いて、定期的にサイトの速度をチェックし、必要に応じて改善することが重要です。

シェアする ツイート

お問い合わせ

マネージサイトに関するご質問など、
まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

無料診断のお申し込み

貴社のWebサイトの課題を信頼性、可用性、保守性、
保全性、安全性の5つの観点から診断します。

お申し込み