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2024.02.19
Web担当者必見 はじめてのWordPress

WordPress6.5 Beta1リリース

2024年3月26日にリリースが予定されているWordPress6.5ですが、先だってBeta1がリリースされました。
今回のバージョンアップではエディター機能が大幅に強化され、サイト構築時における開発者のパフォーマンス向上が図られています。
早速ですがWordPress6.5の新機能をチェックしてみましょう。

WordPress6.5の新機能

フォントライブラリの導入

フォントの変更や管理がプログラミングの知識がなくても直感的にできるようになります。

  • ・使用しているテーマに関わらずサイト全体で自由にフォントを変更できます。
  • ・フォントをメディアライブラリのように一元管理できるので、どこにどんなフォントがあるのか簡単に把握できます。
  • ・自分のコンピュータに保存されているフォントや、Webフォントを簡単に追加できます。
  • ・カスタムタイポグラフィ(お気に入りのフォントの組み合わせ)を保存しておき、必要に応じていつでも使用できるようにすることができます。

同期パターンの機能拡張

Webサイト上の特定のパターンを設定することで、そのデザインをサイト全体の他の部分に簡単に適用できるようになります。また、後から個別にデザインを調整することもできます。
繰り返し使われる要素で一度設定すれば、新しいコンテンツを追加する際も、デザインの調整に追加の手間をかける必要がありません。

  • ・一度設定したデザインパターンを、Webサイトの様々なページやセクションに適用できます。
  • ・同期パターンを適用した後も、テキスト、画像などのコンテンツを個別に調整できます。
  • ・デザインを変更したい場合は、同期パターンを更新するだけで、サイト全体に変更を適用できます。

コアブロックとカスタムフィールドの統合

Webサイトのページや投稿で使用されるブロック(テキスト、画像などのコンテンツを配置するための部品)に、カスタムフィールドや他のデータソースからの情報を直接組み込むことができるようになります。

  • ・カスタムブロックを作成せずに、カスタムフィールドのデータを直接ブロックに埋め込むことができるようになります。
  • ・カスタムフィールドの値を、ページ・セクション問わず、サイト内の任意の場所で表示させることができるようになるため、情報を一元管理することができます。
  • ・Block Bindings APIを導入することで、カスタムフィールドだけでなく、他の動的データソースとブロックを簡単に関連付けることができるようになり、プログラミングの知識が少ないユーザーでも、複雑な動的コンテンツをWebサイトに組み込むことが可能になります。

Interactivity APIの導入

Webサイト上でよりダイナミックでインタラクティブな体験を実現するためのツールセットです。
以前のバージョンでは画像のライトボックス機能に限定されていましたが、WordPress6.5で正式にWordPress本体に組み込まれ、さらに多様なインタラクティブな機能を提供するようになりました。

  • ・Webサイトの訪問者がページをリロードすることなく、新しいコメントの表示や検索結果の取得など、リアルタイムでコンテンツを取得できるようになります。
  • ・カウントダウンや画面遷移アニメーションなどのエフェクトを簡単に追加できます。
  • ・今まではインタラクティブな機能をWebサイトに追加するためには、外部のJavaScriptライブラリやプラグインに依存していましたが、Interactivity APIの導入により、これらの依存性が減少し、Webサイトのパフォーマンスと保守性が向上します。
  • ・Interactivity APIは標準化された方法でインタラクティブな機能を提供するため、複雑なプログラミングを行うことなく、より効率的にインタラクションを実装できるようになります。

スタイルリビジョンの改善

これまで固定ページや投稿内容に対してのリビジョン機能はありましたが、WordPress6.5ではサイトのデザインや構造に関する変更に対しても同様のリビジョン管理ができるようになります。
Webサイトの過去のデザインや変更点を簡単に見返すことができ、必要に応じて以前の状態に戻すことも可能になります。

  • ・サイトのデザイン変更を行った時刻や変更内容が保存され、必要に応じて以前の状態に戻すことができます。
  • ・過去全ての履歴を確認できるため、過去のデザインを正確に把握しやすくなります。
  • ・スタイルブックから直接リビジョンを確認できるため、現在作業中のテンプレートを破棄することなく、過去のデザイン変更を見ることができます。
  • ・スタイルリビジョンはテンプレートだけでなく、テンプレートパーツにも適用されるため、Webサイトのさまざまなセクションやコンポーネントに対する変更も詳細に追跡できます。

デザインツールの拡張

ブロックテーマで利用可能だったデザインツールがクラシックテーマにも拡張されました。テーマの種類を問わず、豊富なデザインオプションを活用して、Webサイトのデザインを自由自在にカスタマイズできるようになります。

  • ・特別な設定ファイルなしにクラシックテーマに自動で最新のデザインツールが組み込まれます。スペースや色など、ブロックテーマで提供されるさまざまなデザインオプションをクラシックテーマで利用できるようになります。
  • ・グループブロックの背景に画像を設定し、そのサイズや繰り返しパターンをカスタマイズできます。
  • ・カバーブロックで使用される画像のアスペクト比を自由に調整できるようになり、レイアウトの多様性が広がります。
  • ・多くのブロックに影を追加することできるようになります。

サイトエディターの機能強化

サイトエディター機能が強化されたことで、Webサイトの構築と編集プロセスがより簡単で直感的になり、ユーザーの作業効率が大幅に向上します。

  • ・グループブロックを含むすべてのブロックの名前をリストビュー内で変更できるようになり、パターンの管理が容易になりました。
  • ・リストビューから右クリックで直接ブロック設定にアクセスできる機能が追加され、より迅速に設定を調整できるようになります。
  • ・設定パネルが一箇所に統合され、整理されたことで、管理がより簡単になります。
  • ・執筆集中モード時に、ホバーでブロックツールバーを表示できる機能が追加されました。
  • ・以前のバージョンでは、異なるブロックでリンクを追加または編集する際の操作方法に一貫性がありませんでしたが、リンクコントロールが改善されたことで、どのブロックでリンクを作成しても同じように操作できるようになりました。
  • ・ドラッグアンドドロップが強化され、リストビューでの項目の並べ替えや、エディター内での位置調整がより直感的にできるようになりました。

サイトエディター内の新しいデータビュー

Webサイトの構成要素を一覧表示し、管理するプロセスが大幅に簡素化されました。これにより、Webサイトの制作と編集がより直感的で効率的になります。

  • ・ページ、テンプレート、パターン、テンプレートパーツなどが、データビュー内で一覧表示されることで、Webサイトの構造を一目で把握し、必要な部分にすぐにアクセスできます。
  • ・データ参照の際、テーブルビューまたはグリッドビューを選択できるため、作業スタイルに合わせてカスタマイズしやすくなります。
  • ・表示される情報フィールドをカスタマイズしたり、関連する部分を一括で編集したりすることが可能です。

プラグイン依存関係の管理改善

プラグイン間の依存関係をより明確にし、管理しやすくなる新機能が導入さたことで、プラグインの互換性と安定性が向上します。

  • ・プラグインのヘッダー部分にRequiresという新しいフィールドが導入され、プラグインの開発者は依存する他のプラグインのリストを記入できます。
  • ・WordPressがプラグインの依存関係をチェックし、必要なプラグインがインストールされていない場合には自動的にプラグインを無効化します。これにより、プラグイン間の互換性問題によるWebサイトのエラーやクラッシュを防ぐことができます。
  • ・ユーザーはプラグインの依存関係について明確な情報を得られるため、どのプラグインをインストールまたはアップデートする必要があるかを簡単に理解できるようになり、プラグインのインストールや管理がより直感的になります。

アクセシビリティの向上

障害を持つ人を含むより広範なユーザーがWebサイトにアクセスしやすくなるよう、アクセシビリティが大幅に向上しました。

  • ・テキストやボタン、リンクなどのインタラクティブ要素のコントラストが改善され、視覚障害を持つユーザーでもコンテンツを読みやすくなります。
  • ・キーボードのみを使用してWebサイトをナビゲートするユーザーのために、キーボードフォーカスの管理が改善されました。
  • ・スクリーンリーダーを使用してWebサイトを閲覧する視覚障害者のために、ARIAラベルやロールなどのアクセシビリティ関連属性が強化されました。
  • ・フォーム要素のラベル付けとフォーカス管理が改善され、障害を持つユーザーでもフォームの入力がより簡単になります。
  • ・画像や動画などのマルチメディアコンテンツに対する代替テキストやキャプションの提供が強化され、視覚や聴覚に障害を持つユーザーでもコンテンツの内容を理解しやすくなります。

パフォーマンスの向上

Webサイトとエディターの速度が大幅に向上し、よりスムーズな編集と閲覧体験が提供されます。

  • ・WordPress 6.5では、ページやエディターの読み込み速度がWordPress 6.4よりも2倍以上速くなります。
  • ・テキスト入力やコンテンツ編集の処理速度が以前のバージョンよりも4倍近く速くなり、より快適な編集体験が提供されます。
  • ・サイトエディターでの操作速度が6倍に向上し、サイトの構造やデザインの変更がより迅速に行えるようになります。
  • ・「Performant Translations」機能がWordPress本体に組み込まれ、翻訳版サイトのロード時間が短縮されます。

まとめ

WordPress6.5でアップデートされる新機能をご紹介しました。
今回のメジャーリリースでは、デザインや管理方法に将来性を感じさせる新機能が追加され、読み込みはWordPress6.4より2倍以上速く、入力処理速度は4倍近く速くなり、スピードと効率が大幅に向上します。
WordPress6.5は、新たな機能と変更が加えられたメジャーリリースです。WordPressのセキュリティ、パフォーマンス、使いやすさ、アクセシビリティの向上には、バージョンアップは欠かせません。

WordPressのバージョンアップについて不安がある方は、マネージサイトにご相談ください。
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